約20年ぶりに母校に帰ってきた新指揮官は就任1年目から結果を残す。その年の選手権ではFW宮市剛(当時1年生、現湘南ベルマーレ)をCFに据える攻撃的布陣で愛知県3連覇、そして初の全国8強まで導く好成績を収めた。かつての名選手の手腕は大きな注目を浴び、地元愛知では県勢初となる全国制覇への強い期待が中京大中京に懸けられるようになった。

 しかし、就任1年目に成し遂げた躍進に逆らうようにその後はなかなか結果が伴わない。迎えた就任4年目の昨シーズンもプリンスリーグ東海では序盤から波に乗れず不調に終わると、県内では2年連続で総体を制し、選手権でも3年ぶりの優勝を果たすなどトーナメントでの強さを見せつけたが臨んだ全国では初戦突破がやっと。共に2回戦で姿を消す結果に終わり岡山も悔しさを滲ませた。

 迎える就任5年目の2015年シーズン。“岡山イズム”の注入が続くチームは未だ発展途上であることは間違いない。青写真に描く初の全国制覇に向け、愛知の強豪の戦いは続いていく。

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