■都立野津田対実践学園

 2年ぶりの全国を目指す実践学園と新鋭校として近年の東京で結果を残してきた都立野津田の一戦。非常に面白い対戦が実現した。昨年はともに西が丘を目前に敗退。今年こそは東京サッカーの聖地でのプレーをと目論む両イレブン。大方の勝利予想はやはり実践学園か。圧倒的な強さを見せた今季のリーグ戦の良い流れを継続したい今大会は初戦で大成を下すと迎えた2回戦では都立片倉と対戦。悪天候に加え、相手の粘り強い守備もありなかなか本来のサッカーを展開できず。それでも確実に勝ち切った2年前の王者はこの準々決勝、自慢の堅守からリズムを作りシンプルな攻撃を展開する自分たちのサッカーを取り戻すことができるのか。ホーム、実践学園高尾グランドでの一戦で勝利を目指す。対するは今季の目標、「選手権都大会ベスト4」まであと一歩に迫る都立野津田。2回戦では都立隅田川を3対1で下し、この準々決勝に駒を進めてきた。駒澤大学高等学校相手に惨敗を喫した昨年に続き強豪と激突するこのラウンド8。ポゼッションを高めながら主導権を握る時間帯を増やしていきたいところ。

■保善対東京朝鮮中高級学校

 成立学園撃破で今大会の主役に一気に名乗りを上げた東京朝鮮中高級学校が準々決勝に臨む。初戦で正則学園を下して迎えた2回戦、成立学園戦では先制を許す展開にもシステム変更など柔軟な戦い方で追撃。終始貫いた強気な攻撃の継続が2トップの一角を担ったFWハンヨンテの決勝点を生み出した。初の全国へ、台風の目として存在感が増す一方の東京朝鮮中高級学校は4強入りを果たせるのか。成立学園戦で見せた気合いの入ったハードワークを持続することができれば勝利は大きく近づくだろう。対するは劇的勝利で準々決勝に駒を進め、10年ぶりの西が丘を目指す一戦となる保善。初戦でかえつ有明を破ると日大豊山との2回戦では激闘を演じる。1点リードし迎えた後半アディショナルタイムに同点ゴールを許す苦しい展開もイレブンは前を向き、失点直後のチャンスを10番を背負うMF舟越裕哉が決めて激闘に終止符を打った。80分間切らすことのなかった集中力と精神面の強さが光る勝利で勝ち上がった保善東京朝鮮中高級学校に負けずとも劣らない勢いで久しぶりの西が丘を目指す。

 尚、高校サッカー選手権2次予選は、2ヶ月に及ぶ戦いを経てA、Bブロック共に11月15日に決勝戦が予定されている。

Aブロック組み合わせ・結果

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