写真:東久留米総合主将・川村涼太

■都立東久留米総合vs駒澤大学高等学校
 今季から導入した3-4-3の新システムを武器に、4年ぶりの王座奪還を視野に入れる都立東久留米総合。今季リーグ戦は終盤の連敗で関東一に優勝を譲る結果に終わったが、昇格1年目で堂々の優勝争いを演じた。

 上位進出の要因の一つには臨機応変な戦術変更が挙げられる。前述のフォーメーションを軸に相手の出方、試合展開を冷静に判断したうえで、バリエーションに富んだ戦い方を高クオリティで体現する。戦術の基盤となる守備は非常に鍛えられている印象。切り替えの早さと球際の強さでボールを奪う守備意識の浸透は顕著に映る。また、今大会2試合で6ゴールを挙げる攻撃においては、注目の前線に今季T1リーグで12ゴールを挙げ、得点ランキング2位となったFW武田海青をはじめ、同7位のFW野々村大輝らの出場が予想。攻守に手応えを得て迎える決戦、昨季、國學院久我山に競り負け悔し涙を流したここ西が丘で今度は満開の笑顔を咲かせたい。

 一方、過去5年間で経験した西が丘は3度。全校応援の後押しを背に、駒澤大学高等学校が2年ぶりの準決勝を戦う。中大杉並を4対1で退けた初戦を経て迎えた準々決勝では、難敵都立駒場を一蹴。開始早々の先制点をきっかけに5ゴールを奪う圧勝を収めた。この試合でもゴールを挙げ、T1リーグ得点ランキングの上位にも名を連ねるMF矢崎一輝やMF野本克啓ら攻撃陣は好調を維持し、迎える大一番でも鍵を握る存在として要チェック。彼らは駒澤大学高等学校の伝統とも言えるハイプレスの起点としても重要な役割を担っており、國學院久我山多摩大目黒と対戦したリーグ戦終盤2試合も含め、公式戦直近3試合連続の完封勝利も、この献身的なハードワークの賜物であるといっても過言ではない。

 また、駒澤大学高等学校において、今季T1リーグでの対都立東久留米総合戦の戦績は2戦2勝と、相性の良さを覗わせる好データも心強いところ。1点を争う接戦が予想されるセミファイナル、果たしてどのような結末を迎えるのか。

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2015年 第94回全国高校サッカー選手権東京二次予選

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