――高校サッカーで一番の思い出は何ですか?
 やっぱり静岡県大会の決勝で退場してしまったことですね(笑)すごく迷惑かけたなって。今でもそういう気持ちでいっぱいですね。だから、母校の東海(東海大第一)にやれることはやろうと思っているんですけど、残念ながら監督やコーチが変わったりとかして、連絡がとれなくなったり。やっぱり、高校サッカーの強いチームや、ちゃんとしてるチームは、OBとか歴史を大事にしてますね。今いる選手たちだけじゃなくて、そういうのを取り巻く環境は一番大事だと思います。

――高校生に対して声掛けする時、大事にしていることは何ですか?
 何しにここに来たのかってことですね。自分で決めて来てるわけですから。辛い時も楽しい時も、色々なことがあると思うんですけど、やっぱり時間を大切にすることです。1日24時間のうち8時間は寝てて、そこからお勉強したりしてると、2時間とかそのぐらいしかサッカー出来ないじゃないですか。もう1分1秒、時間は本当に資源です。時間を大事にしてほしいです。僕はやらせるようなこととかは基本的に嫌で、本人が納得してやって欲しくて。だから、選手とは会話すごくするようにしてます。言いづらい子とかもいるから、そこは冗談言ってみたり、自分なりに努力して近づくようにはしてますね。

――良香さんが高校生の時に高校サッカーで学んだことって何ですか?
 やっぱり仲間ですかね。ありきたりですけど。仲間の大切さ。友達の大切さ。苦楽を共にしますから。

――今の高校生に伝えたいことは?
 一つ目は、強くなってほしい。例えば、この前のバイエルン・ミュンヘン×アトレティコ・マドリードで、アトレティコはポゼッションでこそ負けたけど、試合は勝ちましたよね。サッカーはパスをつなぐことが目的ではないですから。目的と手段を履き違えてはいけないです。アトレティコのプレッシャーの強さ、フィジカルの強さ、メンタルの強さ、プレーの強度は間違いなく認められてるし、そう言った強さを身に付けてほしいです。
 二つ目は、チャレンジしてほしい。個性を出してほしいというか、自分が先に一歩踏み出すというか。そういったミスを恐れてはいけないし、ミスをミスと思うのが一番よくないですから。上手くなるためにはミスたくさんしないと。積極的なミスにならないと何にも意味がないです。
 三つ目は、技術のところです。キックとかにも色々な種類がありますけど、そういった技術をきちんと身に付けること。中でもヘディングはもっとやった方が良いと思います。
 この3点はアドバイスというか、上手くなってほしい。あと、最後にプラス1として、ハート。仲間がいて自分がいますから。だから成長しないといけない。やってる努力は絶対報われるから。自分の将来の為にも、高校の3年間は大事にしてほしいですね。

――松原良香さん、貴重なお話有難うございました。