――監督から指名されたのですか?

 いいえ。引退する3年生から伝えられました。自分は1年生から年次代表という役割を担っていたので、そのままキャプテンに就任した形です。これが浦高の伝統です。

――試合前とハーフタイムには、監督に先んじてキャプテンが音頭を取って話し始めるのですね?

 そうです、本田(哲也)先生が監督になってから受け継がれ、先輩もずっとやってきた伝統です。試合前は戦術的なことよりも、例えば(相手に実績がなく)油断している選手がいたら、気合を入れ直します。うちはハイプレスを持ち味にしているので、そこで絶対に負けないよう1度喝を入れるほか、細かい部分を少し確認します。ハーフタイムには、前半に気が付いたことを自分が言ったり、副キャプテンの三上(雄大)が指揮を取ったりします。細かい箇所に再度声を掛け合いながら、引き締めて後半戦に臨むのです。         

(文・写真=河野正)