今大会の2試合ではファインセーブを連発した(写真=多田哲平)

 「スタンドからベンチに入れないメンバーが自分たちは試合に出られないにもかかわらず日本一の応援をしてくれた。あいつらの分までもう1個上にいきたかったから、悔しさよりも申し訳なさが勝って『ごめん』という言葉が先に出ました」と三谷は言う。

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 3年間の高校サッカー生活を終えた今、「悔しさはありますけど、それよりもやり切ったという気持ちのほうが強い」。

 そんな三谷が次に歩むのはボートレーサーへの道。小さい頃から地元・丸亀のボートレース場に父親に連れて行ってもらったのがきっかけで、憧れを抱くようになったという。

 「サッカーはここで引退しますけど、ここからボートレーサーになりたい。次は小さいことが強みになる。サッカーでの経験も活かしつつ、次のステージでもっと輝けるように頑張ります。まずは養成所に入るための試験が半年に1回あるので、春に向けてもう一段階ギアを上げて勉強に取り組みます」

 諦めない姿勢、短所を苦としない精神力、仲間を思う気持ち……高校サッカーを通して逞しくなった三谷は、新たな舞台でも存在感を示してくれるはずだ。

(文・写真=多田哲平)

▽第101回全国高校サッカー選手権
第101回全国高校サッカー選手権