ハーフタイムに選手たちに檄を飛ばす桐光学園の鈴木勝大監督(写真=会田健司)

 試合終了間際に失点して延長戦、そしてPK戦にもつれた末に優勝を果たした激戦のあと、G大阪ユースの町中監督に「継承してきたガンバらしいサッカーが、決勝の舞台でどう表現できて勝利につながったと感じていますか?」と質問してみた。

 「しっかりボールを持ち、局面を打開すること、それはすべてゴールから逆算しています。ゴールを取りたいからどういうポジションを取って、どこの足にどういう強さでパスするか、どうドリブルで運ぶのかなど、当たり前のことをしっかり理解して、プレーで表現できるようになっていったのが、成果として出たのかなと思います」

 こちらが「ガンバらしさ」というアバウトな聞き方をしても、自身もG大阪ユースで育った町中監督が恩師と似た内容を話すあたりには、ガンバには伝統が根ざしているのだと感服した。町中監督、同期の稲本潤一や橋本英郎らの世代のG大阪ユースを指導した上野山信行氏は以前、こんなことを語っていたのである。

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▽第47回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会
第47回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会