ハーフタイムを経て後半序盤の攻勢は藤枝東
 47、48分には山田に連続チャンス到来。まずは47分、MF渡邉航平のアーリークロスを頭で合わせれば、1分後には右サイドを突破した神谷のクロスから振り向きざまに左足を振り抜く。共にGK藤井のビックセーブに阻まれたが、前線の強度を増した藤色のユニフォームが度重なるチャンスを迎えた。

 それでも、「100パーセント以上の力を出して耐えきってくれた」と指揮官・米原勝監督が試合後インタビューで話したように、粘り強い守備を継続した香芝。県予選を無失点で勝ち上がった藤枝東のお株を奪う堅守を披露すると、残り10分を切って勝負を懸ける。フォーメーションを3-4-3から4-4-2へと変更。前線にて孤軍奮闘を続けた佐藤と吉川を2トップに据えゴールを目指した。

 攻撃の応酬が続き均衡打破の様相を呈すも、互いに遠い殊勲の1点。試合は80分間での決着を許さずPK戦へ。そして迎えた運命のPK戦、輝いたのはこの日スーパーセーブを連発した香芝が誇る守護神。藤井は藤枝東3人目、4人目のキックを完全に読み切ってセーブ。守護神の奮闘に応えるべく、最後は香芝の5人目キッカーを務めた主将DF池田敬志が豪快に蹴り込んで熱戦に終止符が打たれた。

 香芝が創部36年にして歓喜の全国初勝利。1月2日に行われる2回戦では各務原(岐阜)を相手に16強入りを目指す。

(文・編集部)