雲行きが怪しくなる中、後半開始のホイッスル。後半開始とともに迎えた展開は前半よりも更にハードなものとなる。開始と共に、駒澤大学高等学校DF5番村上哲がインターセプトから左サイドを独走。これを自らシュートするもボールはゴール僅か右。

 対する都立東久留米総合、後半5分MF19番野々村から右サイドにいるFW9番大庭へスルーパス。鋭いクロスを上げるも駒澤大学高等学校DFが跳ね返す。続いて後半7分、中盤でボールを奪った都立東久留米総合は左サイドに流れたFW11番武田が中にいるFW9番大庭に繋ぎ強烈なシュート。しかし、これはGK鈴木がファインセーブ。

 どちらも前半よりも前への推進力を増し、強力なカウンター合戦を繰り返す。後半15分、駒澤大学高等学校MF9番矢崎一輝が左サイドでボールを得ると、素晴らしいバランス感覚できわどい姿勢からクロス。これをMF7番竹上有祥が中で合わせるもDFにクリアされる。さらに後半23分、駒澤大学高等学校DF5番村上がインターセプトからゴールに迫るもDFに止められてしまう。

 この辺りから強靭なフィジカルを兼ね備える駒澤大学高等学校イレブンに都立東久留米総合が追いつかなくなっていく。そして遂に、後半26分DFとGKの一瞬の連係ミスを突いたFW11番野本が強烈なシュート。これを一回は跳ね返すもこぼれ球をMF7番竹上が落ち着いて決める。1-0でリードする駒澤大学高等学校。

 一点を返したい都立東久留米総合だが、次から次へと追い越してくる攻撃陣に身体が追いついていかない。後半35分、駒澤大学高等学校FW11番野本の素晴らしいスルーパスに抜け出したMF7番竹上が中に折り返す。待っていたFW10番深見のシュートはDFラインに跳ね返される。これをFW11番野本が拾いシュートを放つもこれは枠の外。後半39分には、FW10番深見がDF3番佐藤からのパスをゴール前で巧みにキープ。絶妙なタイミングでMF8番栗原信一郎に渡し、シュートを放つもGK井上のスーパーセーブに合う。

 勢いを増す応援団の期待に必死に応えようとする都立東久留米総合イレブンだったが、ここで無情にも試合終了のホイッスル。

 落ち着いたビルドアップからの強力なサイド攻撃で最後まで駒沢大学高等学校に食らいつこうとした都立東久留米総合であったが、強力な駒澤大学高等学校DFを崩す事が出来なかった。最後まで闘争心むき出しで戦い続け一瞬の隙を見逃さなかった駒澤大学高等学校は決勝戦で堀越と激突する。全国まであと1つ。

(文 石津大輝)