浜松開誠館は内容では上回っていた(写真=佐藤亮太)

 試合はPK戦に突入。先攻は大津。1人目のキッカーが止められ、劣勢に立たされる。その後、順調に決めるなか、迎えた浜松開誠館の4人目。これを大津GK西星哉(3年)がセーブ。さらに5人目も止め、大津が4-3でPK戦を制し、3回戦に駒を進めた。

 「相手が上手く、球際が強くて、ホントに厄介だった」

 「大津がここまで守られ、0-1で粘られたのは初めて」

 「一番しびれた試合」

 ミックスゾーンで勝者のはずの大津の選手たちが口々にこぼした。それだけ浜松開誠館は凄かった。

 試合は終始、浜松開誠館ペース。坂上を起点に163センチの小兵ドリブラー松本、MF16粟倉朱惟(3年)がサイドから進入し攻撃を活性化。

 加えて、ゴール前では小気味よいパス交換で翻弄する。取るメモと記憶が追い付かないほどの素早さとコンビネーションの良さ。またFW小林封じなど徹底した対策で最後の最後まで大津を苦しめた。

 「やりたいことができなかった」と反省を口にした大津・山城朋大監督。

 なぜ、ここまで大津は追い込まれたのか。

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