矢板中央のMF山元敦琥は攻守で貢献。スーパーボレーを見せた(写真=多田哲平)

 すると矢板中央の先制点は28分に生まれる。右CKから梶谷の折り返すと、これに頭で合わせた渡部がゴールネットを揺すった。直後に東邦に決定機を作られたものの、これを凌ぐと、その後はチャンスを作らせることなくリードを守り切って試合を折り返した。

 後半は矢板中央がペースを完全に掌握。常に声を掛け合いながら互いのスペースをカバーし、ほとんど隙を作らない。縦パスはMF8山元敦琥(3年)とMF6小森輝星(3年)のボランチが遮断し、サイドからのクロスには梶谷と清水の2CBが冷静に対処した。

 そしてDF5小針慎太郎(3年)のロングスローなどから度々相手のゴールに迫ると、45分に追加点を奪取。敵陣バイタルエリアに上がったボールに合わせて山元が右足を振り抜き、鮮やかなボレーシュートを叩き込んでみせる。さらに49分にはセカンドボールにいち早く反応したMF7井上拓実(3年)が加点し、3点差に突き放した。

 終盤は東邦の猛反撃を浴び、69分に右サイド(東邦の左サイド)のクロスからDF4生駒隆季(3年)のヘディング弾で1点を返されたものの3-1で勝利。初戦を突破し、高川学園(山口)との3回戦に臨むことになった。

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▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
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