佐賀東 0 - 3 神村学園

 試合が動いたのは、後半11分。前日の夜に高校選抜の活動を終えて、鹿児島入りした名和田の一振りだった。準々決勝の鵬翔(宮崎1)戦でも起死回生の同点弾を決めた頼れるエースは日高、MF15松下永遠(2年)と繋いだボールを左サイドで受けると上手く前を向いて短いカットインからシュート。「前を向いた時点でシュートしか考えていなかった。迷わず振り抜いた結果」と話す一撃がゴールネットに突き刺さった。

 待望の先制点に寄って勢いに乗ると、23分にはDF4鈴木悠仁(2年)のパスを受けたMF12德村楓大(1年)が力強く右サイドを突破。中に入れたボールを日高が決めてリードを2点差とした。28分には右サイドから上げた鈴木のクロスが直接ゴールに吸い込まれ、終わってみれば3-0でタイムアップ。負傷者がいる苦しいチーム事情でも力強く勝ち上がった神村学園が九州王者の座に王手をかけた。

 昨年度の大会は決勝まで進みながら、県のライバルである鹿児島城西に0-3で完敗しているため、今年こそはという想いは強い。20日に行なわれる決勝でも粘り強く勝利を引き寄せ、本格化する2024年シーズンに弾みを付けたいところだ

(文・写真=森田将義)

▽第45回九州高校U17サッカー大会
第45回九州高校U17サッカー大会