先制点を決めた水谷も「関東大会初出場はフィジカル練習のおかげだと思う」と感謝する。スピードに乗ったドリブルとヘディングが武器というアタッカーは、「難しい相手に勝てた要因は、全員が気持ちの入った戦いをできたからです。将来は大学を経由してプロになりたい」と未来設計図も口にした。

 決勝に進んだことで、チームの歴史にひとつの足跡を残したが、豊島監督は手放しでは少しも喜んでいない。「去年の関東大会に出た東京の代表2校とも、インターハイと全国選手権には出場できなかったので、ここがゴールではない。選手にはもっと競争させ、チャレンジしてもらいたい」と夏と秋の大勝負を見据えていた。            

(文=河野正 写真=矢島公彦)

▽令和6年度関東高校サッカー大会東京予選
令和6年度関東高校サッカー大会東京予選