後半も前半と同じようなゲーム展開が繰り広げられる。ただ、前橋育英キャプテン大塚諒が「どんな時でも自分達のやり方で、ボールを積極的に奪いにいきたい」というように、前橋育英のプレスは更に激化される。その前橋育英の努力が後半18分に遂に実る。93番からのパスに反応した69番岩下航が値千金の同点ゴールを決める。「前半ボールが余り触れなかった分、兎に角後半点を取りたいと思っていた。」という岩下の言葉が試合中のチームスピリットを表している。同点の展開からは更にゲームが激しくなる。

 この均衡を破ったのは前橋育英。後半21分に33番塩澤隼人が混戦から決勝点となるゴールを決める。これで2-1とゲームをリードする。こうなれば前に出るしかない浦和レッドダイヤモンズユースであるが、真っ向勝負を挑む前橋育英の前に時間が足りない。そのまま試合終了のホイッスル。

 前からのハイプレッシャーやサイドでのテンポの良い連携を持ち味とする前橋育英。途中まで機能していなかった右サイドを改善するなど采配が光った。「決勝もどんな相手であろうとやり方を変えず、真面目にコツコツとやる」という山田監督の人柄に現れるように、ひた向きなサッカーで見事優勝出来る。

(文・写真 石津大輝)