前半は防戦一方だった早稲田実業だが、ロングボールを多用し、チャンスと見るや、素早く縦へと展開する攻撃の形で、徐々に試合の流れは早稲田実業に傾き始める。

 後半10分、ゴール前でクロスを受けた早稲田実業MF中園健太郎(3年)が中央に折り返し、MF金田佑耶(2年)がフリーでシュートを放つも、関東一DFが何とか体に当て、クリアする。直後の後半13分にもMF中園健太郎(3年)がDFを振り切りシュート。これはGKに防がれるが、こぼれ球にFW藤沢和也(3年)が詰めるも枠をとらえる事が出来ず、待望の先取点とはならず。試合の流れは完全に早稲田実業に傾いたと思われた後半15分、とうとう試合が動く。

 高い位置でボールを奪った関東一は、ワンツーから抜け出したMF冨山大輔(2年)がゴール左隅に落ち着いて決め、押せ押せムードの早稲田実業の流れを断ち切る貴重な先制点を挙げる。

 一点ビハインドを背負った早稲田実業は、今まで以上に前への意識を高め、徹底的にロングボールから攻撃を組み立てるが、関東一のDF中村翼(3年)、鈴木友也(2年)を中心に最後まで早稲田実業の攻撃をはね返し、貴重な1点を最後まで守り抜き試合終了。

 関東一は今週末、代表権と決勝への座を賭け東京朝鮮と激突する。

(取材・文=光森圭佑)

▽大会日程・結果
2015年 高校サッカー総体(インターハイ)東京都