清水商が第1回全日本ユース制覇

 そんな1990年(平成2年)の1月1日に開幕した1989年度第68回全国高校サッカー選手権大会は8度目の出場で初の決勝に駒を進めた南宇和(愛媛)が武南(埼玉)に逆転勝ちし、四国勢として初の日本一に輝いた。この年の冬の覇者・南宇和はこの冬を最後に選手権の舞台を踏んでいない。

 宮城県で行われた夏の全国総体では清水商(静岡)がCF田光仁重の決勝弾により南宇和を2-1で退け見事に2連覇を達成した。そして、この年、前年にプレトーナメントとして開催された日本サッカー第2種年代(18歳以下)の大会、高円宮杯全日本ユース(U-18)サッカー選手権大会(※高円宮杯U-18サッカーリーグが後継大会)が公式戦としてスタートし、栄えある第1回大会王者の称号を決勝で習志野(千葉)を2-1で退けた清水商が手にした。第1回大会を制した清水商はこの後も4度大会を制覇し歴代最多優勝回数の記録を樹立した。

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