青森山田イレブン
一方の青森山田は盤石の試合運びで今大会を勝ち上がってきた。GK韮澤廉(3年)、CBの藤原優大(3年 / 浦和入団内定)と秋元琉星(3年)を軸に強度の高い守備を見せ、クロスボールへの対応は今大会屈指のレベルだ。攻撃でも得意のセットプレーだけではなく、様々な攻撃パターンからゴールに襲いかかる。安斎颯馬(3年)、松木玖生(2年)がボールを収めながら、隙あらばゴール前に侵入。サイドの小原由敬(2年)、仙石大弥(3年)も個で打開する術を持ち合わせており、SBの位置で抜群の攻撃力を見せるタビナス・ポール・ビスマルク(3年 / 岩手入団内定)、内田陽介(3年)とのコンビからも好機を生み出す。大会の序盤は硬さが見られ、攻守においてらしくないプレーも見られた。しかし、大会を追うごとに安定感を増し、準決勝の矢板中央戦では5-0の完勝。堅守を武器の相手を難なく攻略し、相手に付け入る隙を与えなかった。尻上がりに調子をあげてきた青森山田に死角はないだろう。
山梨学院が11年ぶりの優勝を掴むか、それとも青森山田が2年ぶりに覇権を奪還するのか。埼玉スタジアム2002で行われる注目のファイナルは11日の14時05分に幕を開ける。
▽第99回全国高校サッカー選手権
第99回全国高校サッカー選手権