前線に一芸に秀でたアタッカーが揃う矢板中央(写真=松尾祐希)

 一方の矢板中央は伝統の縦に速いサッカーで準々決勝に勝ち上がってきた。昨季からの主力であるMF田邉海斗(3年)、CB畑岡知樹(3年)を軸に粘り強く守りながら、個性豊かな攻撃陣がパワーとスピードを生かしてゴールを陥れる。

 【フォトギャラリー】矢板中央 vs 東山

 特に今年は前線に一芸に秀でたアタッカーが揃う。183センチの高さで勝負できるFW高橋秀斗(3年)や献身的なプレーが持ち味のFW若松優大(3年)が軸となるが、途中からピッチに立つ快速FW坂本怜輝(3年)や得点感覚に長けたMF柏木康介(3年)も侮れない。展開や相手に応じて選手を使い分けられる点はアドバンテージになるだろう。

 また、例年通り、セットプレーの強さは健在。左SB木村匠汰(3年)は40メートル以上のロングスローを投げられる強肩の持ち主で、FKやCKでは左足から高精度のボールをゴール前に放り込む。実際に今大会の6得点中4つがロングスロー絡み。ここぞという場面で点を取り切れる武器があるのは心強い。対照的なカラーを持つ両者の戦いから目が離せない。

(文=松尾祐希)

▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)