【7】FW小湊絆(青森山田/3年)

 「自分なりの10番像」を追い求めた1年だった。なにしろ前任者は松木玖生(FC東京)。獲れる栄冠はすべて獲り尽くした大先輩のあとを受け、のしかかる重圧と向き合い続けることは容易であるはずがない。夏の総体は初戦敗退。ふがいない自分に悔し涙が止まらなかった。

 だが、今年の10番に天から与えられた最大の才能は“軽やかさ” だ。颯爽とピッチを駆け、事もなげにゴールを奪えば、カメラを意識したセレブレーションも。いい意味で“山田らしくない”キャラクターが周囲に笑顔を連れてくる。「人と人とのつながりの中で、生まれた絆を大切にしてほしい」という意味でつけられた“絆=つな”の名を頂くストライカーが、彼らだけに許された全国連覇へ堂々と挑む。

 (文=土屋雅史)

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