注目の青森山田DF山本虎(写真＝森田将義)

　令和5年度全国高校サッカーインターハイ（総体）が7月29日から、8月4日にかけて北海道旭川市内の各会場で開催される。今年はプレミアEASTで青森山田(青森)が、WESTで静岡学園(静岡)がJユース勢を抑え前半戦を首位で終えたため、この両チームを優勝候補として推す声が多い。その他にも大会連覇を狙う前橋育英(群馬)や、今年も豊富なタレントを擁す神村学園(鹿児島)など、注目の実力校がズラリと揃う。そんな熱戦必須の大会を4つのブロックに分けて紹介。今回はDブロックを展望する。

　前期を終えて、プレミアリーグの東西で首位に立つ青森山田(青森)と静岡学園(静岡)が頭一つ抜けた存在だ。主将のDF山本虎(3年)とDF小泉佳絃(3年)によるCBコンビを中心とした堅守がこれまでと変わらずチームのベースだが、正木昌宣監督による新体制を本格的にスタートさせた今季は「無失点で試合を進めながらも3点、4点、5点と獲れるチーム作りがしたい」(正木監督)と得点力アップにも力を入れる。MF芝田玲(3年)の配球から、MF杉本英誉(3年)とMF川原良介(3年)の両翼が繰り出すサイド攻撃の切れ味は鋭い。FW米谷壮史(3年)もプレミアで得点を量産しており、攻守ともに穴がない。

注目の静岡学園FW神田奏真(写真＝森田将義)

　前期をわずか1敗で終えた静岡学園はU-18日本代表候補のGK中村圭佑(3年)、FW神田奏真(3年)に、球際での強度が魅力のMF福地瑠伊(3年)と縦のラインにタレントが揃う。サイドにも「自分っぽい10番というか自分らしくプレーがしたい」と口にし、ガクエンらしい上手さを発揮するMF高田優(3年)もいる。プレミアを通じて、「守備の意識が高まってきた」(川口修監督)のもプラス材料でテクニックと守備が上手く融合した好チームになってきた。ただ、静岡学園が初戦で対戦する明秀日立(茨城)も守備力に長けたDF山本凌(3年)や大型のGK小泉凌輔(3年)擁する実力校。青森山田と対峙する神戸弘陵(兵庫)もDF岡未來(3年)、MF北藤朔(3年)、FW馬場悠平(3年)と各所にタレントが揃い、上位を狙えるだけの力はある。

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