近江イレブン(写真=矢島公彦)

 対する近江は攻撃的なスタイルを貫き、一戦毎に自信を深めて初の決勝進出を果たした。青森山田と同じく2回戦からの登場となったなか、初戦で今夏のインターハイで4強入りを果たした日大藤沢をPK戦で撃破。3回戦で同優勝の明秀日立をPK戦で下し、準々決勝では神村学園に2度のリードを許しながら土壇場で試合をひっくり返して国立行きの切符を手にした。セミファイナルでは序盤から攻勢を強め、22分まで3ゴールを奪取。相手の反撃も最終盤の1点に止め、見事な試合運びで初優勝に王手をかけた。CBを主戦場とし、準決勝では3-4-2-1の左ウイングバックで先発した主将の金山耀太(3年)は推進力があり、いわゆる運べるタイプのプレーヤー。脇を固めるMF山門立侑(3年)や右ウイングバックの鵜戸瑛士(3年)も局面を打開する力があり、侮れない。選手の性格も物怖じしないタイプが揃っており、勢いに乗った時は手が付けられない。大観衆の声援がプラスになっており、青森山田であっても簡単には止められないだろう。

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▽第102回全国高校サッカー選手権
第102回全国高校サッカー選手権