日体大柏・根引謙介監督
市立船橋や流通経済大柏という高校年代最高峰リーグ・プレミアリーグEASTに属する2チームをはじめ、数多くの強豪チームがひしめき合う激戦区・千葉。その中でも注目されている高校のひとつ挙げられるのが日体大柏だ。2019年のインターハイ千葉予選を制覇、今大会でも優勝を果たすなど頭角をあらわしているチームを率いる根引謙介監督に話をうかがった。
ーーまず今日の試合(決勝戦)を振り返っていかがだったでしょうか?
後半途中2-0でリードしていたところまでは、ある程度自分たちのゲームプラン通りにできていたんですけれども、最後八千代さんの粘り強さというかタフさというところで苦しいゲームになってしまったんですけど、最後は選手たちの思いというか、しっかり戦ってくれたと思います。
ーー決勝戦のゲームプランとして具体的にはどういったことを心がけたのでしょうか?
やはり風上と風下で戦い方が変わってくるので、風下の前半は失点をしないようにしっかり守ることを意識しました。ラインコントロールを含めて風上の相手の方が有利なんですけれども、極力有利にさせないようなやり方だったり、風上の時はセカンドボールを拾っていけるので、相手がプレッシャーに来るのであれば、相手の嫌なところ、背後のスペースなどを使いながらそこのセカンドボールを拾っていけたらいいかなと考えていました。
ーーPK戦の前はどんな言葉を選手たちに伝えたのでしょうか?
ここまでやれることはやってきたので、あとは思い切って蹴ろうという話をしました。それとキーパーも活躍してくれるじゃないかなとポジティブに考え、選手たちをリラックスさせて送り出しました。キッカーも我々で決めるより、「蹴りたい!」という選手の自主性に任せて決めました。その方が結果にもつながると思いましたので。
ーー前半の立ち上がりは、なかなかボールをつなげなかった部分もあったと思いますが?
この強風なので、いつものゲームプランや自分たちの形にこだわるというよりも、 準決勝、決勝に関してはある程度、風に合わせたサッカーをやったという感じです。
ーー前半の中盤あたりからは落ち着いてきてボールも収まり始めて、このコンディションの中、風下で無失点で乗り切れたことは守備的には評価できるのかなと思いますが?
そうですね。基本的に前半は無失点でということは選手にも話していました。あとは八千代さんがどういった狙いで来るのかというところも見たかったので、前から来るのか引き込むのかというところを観察しながらゲームの流れなどを見ていました。
千葉を制した日体大柏イレブン
ーー後半2点目を奪ったところまでは、ボールも収まっていましたし、ボールを動かすこともできていたと思うのですが、1点取られてから少し受け身になってしまったところがあったように感じられましたが?
少し選手たちの中にも守る意識が強くなったところはあったかもしれないですね。それと疲労していた選手もいたので、その影響もあったかと思います。選手交代のタイミングは私自身の反省点ですね。
ーー監督から見て今日よくやってくれたなと思う選手は誰だったでしょうか?
みんな本当によくやってくれたかなと思います。誰というより、このシリーズは選手一人一人がやれることを出し切ってやってくれたかなと思っています。
ーー今大会を通して収穫や課題などは見つかったでしょうか?
練習からしっかり取り組んでいたんですけれども、練習中の強度であったり、臨み方というのは選手自身も変わってきたかなと思っています。リーグ戦などを戦っている最中では試合に負けたこともあったんですけれども、そこでひとつ切り替わったということもありますし、自分たちが本気で上を目指すというところで、もっと本気で取り組んで行かなければいけないという思いを強くしていた中、関東大会の予選を迎えていたので、そこで最終的に優勝という形で終われたのは選手たちにとっては自信につながったのかなと思います。
ーー今のチームの特徴はどんなところでしょうか?
選手個々にキャラクターはあるので、そこをしっかりと活かせるようにしたいと思っています。全体的に言うと去年のチームはテクニカルなチームだとしたら今年は少し推進力があるチームかなと思いますね。一人一人がハードワークできるところが強みだと思います。
ーーこの後に関東大会があって、インターハイ、選手権とあるわけですが今後に向けて意気込みをお願いします
これはずっと変わっていないんですけれども、我々は一戦一戦、目の前の戦いを勝っていくということを考えています。その延長線上として、自分たちの目標とする舞台に立っていきたいと思っています。
▽令和3年度関東高校サッカー大会千葉予選
令和3年度関東高校サッカー大会千葉予選