日本代表・古橋亨梧(セルティックFC)やU-20日本代表候補・樺山諒乃介(モンテディオ山形)など近年数々のJリーガーを輩出し注目を集める興國。その中でJ1川崎Fに加入が内定し、U-18日本代表候補にも選出されたMF永長鷹虎がプリンス出場試合6戦連発と絶好調だ。11日に行われた12節東海大仰星戦(2-2で引き分け)でもキレのあるドリブルで2つのPKを獲得し2ゴールを決めた。現在は川崎Fの練習とチーム活動を両立する永長に試合後話を聞いた。

ーーまず今日の試合を振り返ってもらえますか？

　今日は自分もチームも試合の入りが悪くて、ハーフタイムに監督にもみんな言われていたし、それを監督に言われる前に自分たちで試合に入れるようにしないといけないし、前半で決定機を何本も作られていたので、いい守備から入らないと攻撃は始まらないので、先ずはいい守備から入らないといけないなと思いました。

ーー前半はビルドアップにかなり苦労していましたが、原因はどういうところだったんでしょうか？

　練習から「ワンタッチ、ツータッチでやれ」って言われていたんですけど、少ないタッチでテンポよくやれる場面でもトラップからの時間を使ってしまって、相手に引っかかってしまって自分たちでテンポを失ってしまったので、そこが自分たちが練習の時のようにテンポよく動かせていたらビルドアップも上手く行けたと思います。先ずはワンタッチ、ツータッチの質を上げていかないといけないなと思います。

ーー後半は真ん中にポジションを変えていたように見えたんですが？

　前半は幅で受けようとする事が多かったんですが、相手のDFのやり方的に自分が内で仕事をして中や外を使った方がいいと思ったので、後半はうまく使い分けてよくなったかなと思います。

ーー1点目のPKのシーンは中央を上手く突破出来ましたが、振り返ってもらえますか？

　前半はボランチから良い縦パスが入っていなかったんですけど、1点目の時は自分のところから良いテンポで回せて、ボランチから2ステップで縦パスをFWにつけることが出来たので距離感もテンポもよく出来たのであれは理想の形だったと思います。

ーー2本目は右サイドからの崩しでしたが？

　あれも相手のSBをうまく引き出して、速い選手を使っていいテンポで出来ました。

ーーボールが来てからターンをして倒されたところはどこでプレーの判断をしたんですか？

　間接視野で相手が結構来ているのがわかっていたので、反転してそのままシュートに行こうと思っていたんですけど、相手が足を出してくれたので、自分も少し誘っているところがあったんで狙い通りって言えば狙い通りです。

ーー今年はかなりPKを取れるシーンが多いですが、どこが変わったんでしょうか？

　今年に入ってシュートの意識があるので、その分相手が足を出してくるので、キックフェイントも効きますし、やっぱりシュートの意識が高くなったのでそこがPKにも繋がっているのかなと思います。

ーーU-18日本代表候補に選ばれましたが、行ってみていかがでしたか？

　ドリブルとかはやれたんですけど、フィジカルの面だったりスピードだったり、止めて蹴るの上手さの部分では自分たちより全然上だと思いました。そこで刺激を受けた分、興國に戻った時に止めて蹴るの技術だったりを上げていかないといけないなと思いました。

ーーフロンターレの練習に参加してみて、同世代の日本代表とはまた違うと思うんですが？

　U-18もフロンターレさんもそうなんですが、やっぱり止めて蹴るのところが非常に上手いです。自分たちは結構ボールを持ってから剥がしてどうするかって考えてしまうんですけど(フロンターレやU-18日本代表候補は)それがなくて、ワンタッチツータッチで常にボールを貰える位置に動いて入っているし、その技術があるのでそこはもっと上げないといけないなと思いました。

ーー先日ルヴァンカップ(浦和レッズ戦)の等々力競技場で挨拶をして一発ギャグもやっていましたが、反響はありましたか？

　はい(笑)。初めてフロンターレさんのスタジアムに行ってサポーターの方とお会い出来て、自分の名前だったり人格を印象付けたかったので、あれで少しは印象付け出来たのかなと思います。

ーーフロンターレの試合を生で観たのはあれが初めてですか？

　はい初めてです。やっぱりテレビやケータイで見るよりも速いし、みんな技術が高いのでちょっと今のままではダメだなって素直に思ったし、逆に自分もあの環境でサッカーがしたいと思いました。

ーー自分があそこのピッチに立っている姿はイメージ出来ましたか？

　そうですね、自分が試合に出てあそこの場所に立ちたいって思いました。

（文・写真＝会田健司）