阪南大高のゴールマウスを守る守護神のGK山形慈温

 今年のインターハイ大阪予選で優勝し全国大会に出場した阪南大高。そして選手権でも大阪一を狙う阪南大高は5回戦から登場し、2試合を無失点で勝利し危なげなく準々決勝に進出。その阪南大高において人一倍インターハイで悔しい想いをした選手がいる。それが阪南大高のゴールマウスを守る守護神のGK山形慈温(3年)だ。3回戦の神村学園戦では4失点と今季公式戦の最多失点を喫し敗戦。その悔しさを晴らすために選手権でも全国に出場しリベンジを誓うGK山形に6回戦の試合後に話を聞いた。

ーー今日の試合を振り返ってもらえますか?

 今日はベスト16で難しい試合になる事はわかっていたので、チームとしては立ち上がりに先制点が欲しかったんですが、前半0-0で折り返しても「慌てずに行こうと」全員で共通理解を持ってやっていたので慌てず出来ました。

 後半も少しバタバタしてしまったんですが、DF西田祐悟が先制点を取ってくれて、追加点も早いうちに取れたので楽になりました。その後も「後ろはゼロで」とハーフタイムに監督から言われていたので、そこを意識しながら3点目を狙いに行って、3点目が取れて次に繋がったので良かったと思います。

ーー5回戦はオール3年生で挑んで、監督さんも「3年生の動きが良かった」と言っていましたが、そういう意味で言うと今日はどうでしたか?

 3年生は最後の大会なので気持ちが入っていたと思います。今日出た2年生もしっかりやってくれたので、勝てて良かったです。

ーーリーグも調子良く来てると思いますがチームの雰囲気はどうですか?

 雰囲気としては、"選手権をしっかり獲ろう"というのはあるので皆が同じ方向を向いてやってると思いますし、次も絶対に勝たないといけないので皆でミーティングでも話し合ってやっていきたいと思います。

ーー山形君自身はインターハイで全国に出ましたが、あの時の手応えはどうでしたか?

 全国大会は何も爪痕を残せなくて、自分としても不甲斐ない結果で、2試合で6失点して守備陣は現実を突きつけられて、帰って来てから色んな映像を見て練習にも取り組みました。今は2試合連続無失点ですけど、そこはマストで、"ゼロで抑える"って事は自分の中でも強い想いを持ってやっていますし、"阪南のゴールは自分がしっかり守る"という気持ちを持ってやっています。そこはインターハイが終わって自分の中で少し変わったかなと思いますし、学んだなと思います。

ーープレー面ではどういうところに課題を持って取り組んでいますか?

 阪南は守備側としては決定機が少ないので、その一本のピンチを止めることだったり、シュートストップだったり、クロスのハイボールは自分が全て出て止める意識で練習にも取り組んでいます。

ーー選手権予選ではもちろん優勝を狙っていると思うんですけど、個人的に高校の最後にやり遂げたいことはありますか?

 個人的には無失点で優勝したいと思っていますし、あとはチームが勝ってくれれば嬉しいです。あとは「神村に惜しいところで負けたね」って言われたんですけど、自分的には全然惜しくなくて、何も出来なかったので、先ずは大阪で優勝して全国のスタートラインに立てるように頑張りたいと思っています。

ーー進路はもう決まっていますか?またプロ入りへの気持ちはありますか?

 大学はもう決まっています。自分は全然未熟なので高卒プロは今行っても厳しいと思うので、大学で4年間しっかりやってJを目指していこうと思っています。

(文・写真=会田健司)

▽第100回全国高校サッカー選手権大阪予選
第100回全国高校サッカー選手権大阪予選