第100回全国高校サッカー選手権では5試合に出場(写真=矢島公彦)

 一方で課題も見えた。

 「ドリブルからのシュートが少なくて、そういう部分ではシュートのイメージまで持っていかないといけないなと思っています。守備では今日(U-17日本代表戦)もやれている部分があった。でも、まだまだ強度を上げていかないといけないし、(状況を)見てサッカーをしていかないといけないなと」

 だからこそ、21日に行われる履正社(大阪)との1位決定戦には一層の意気込みで臨むつもりだ。

 「アシストか得点のどちらかをやりたいなと思います」

 もちろん決定的な仕事は、そのまま評価につながる。

 U-17日本高校選抜のサイドプレーヤーは多士済々だ。U-17日本代表戦でゴールを奪った阪田澪哉(東山)や、今回は選ばれなかったが静岡学園の攻撃をリードするドリブラー髙橋隆大は、頼もしいチームメイトでありながら、同じポジションを争うライバルでもある。そうした競争を勝ち抜くためにもゴールに絡む仕事を見せたい。

 「前回はずっと隆大と争っていて。(彼とは)プレースタイルが似ていたんですけど、今回選ばれた澪哉は縦のスピードがあって、自分とは真反対で、縦の一瞬のスピードで相手を置き去りにするタイプ。自分は足元でパスを受けてから相手を剥がすタイプなので、そういうところは違う」

 そうポジション争いについて話す田原は、そうしたライバルに負けたくない部分を訊かれれば「自分はクロスも得意なので、ドリブルからのカットインしてクロスは(負けたくない)。俊瑛の頭に合わせるの大津でもやっていて、(J-VILLAGE CUPの)フロンターレ戦でも発揮できたので、そういうドリブルだけじゃなくてクロスの精度も自分の武器かなと思っています」とアピールする。

 さらに得点やアシストが増えれば、ますます手が付けられない選手になるはずだ。今後の活躍から目が離せない。

(文=多田哲平)

▽第4回 J-VILLAGE CUP U18
第4回 J-VILLAGE CUP U18