暁星国際を率いる内藤雅也監督(写真=多田哲平)

 一方で守備陣ではDF5宮武遼(3年)とDF4平林拓(3年)のCBコンビが奮闘。後半6分にCKで失点を喫したものの、それ以外の場面では再三プレースキックやロングスローでゴール前に放り込まれながらも、この2CBがはね返し続け、最少失点に抑えてみせる。その集中力には目を見張るものがあった。

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 それだけではない。この試合では中盤の要で司令塔を務める林蓮磨(3年)を欠きながらも、代わりに出場した坂口愛弥(3年)が機を見た攻撃参加で、林とはまた違ったアクセントをチームにもたらしていた。もちろん、それ以外の選手たちも豊富な運動量や的確なパスなどで勝利に貢献したことも見逃せない。

 内藤監督もそうした強い個性たちの成長に手応えを感じているようだ。

 「今年は台湾のU-20代表に選ばれている劉が前線の軸で、左サイドには哲がいて……。去年、総体予選で準優勝した時には当時の3年は4人くらいしか出ていなくて、今の選手たちの多くが出ていたので、その経験値はあるかもしれないです。劉なんかは昨シーズンはほとんどの試合に出ていますし」

 昨年度の総体予選では千葉明徳、市立柏、習志野といった強豪を次々に撃破。決勝では流通経済大柏に敗れたものの、その経験は選手たちの自信を深めたはずだ。

 最高学年となった彼らが今年度はどんなインパクトを残すのか。まず目指すは、初の関東大会出場と県予選のタイトル。粒ぞろいの暁星国際に注目だ。

(文・写真=多田哲平)

▽令和4年度関東高校サッカー大会千葉予選
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