谷野ら磐田東は16大会ぶり(17年ぶり)2度目の県大会優勝を果たした(写真=多田哲平)

 この衝撃弾について、「まったく予想していませんでした」と言うのは、磐田東を率いる山田智章監督だ。

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 「あまりにも早い時間帯に点が取れたのは、想定外でしたね。ただ先制点が重要なポイントになることは分かっていたので、それが取れたのは大きかったです」

 指揮官も驚愕する展開だったが、この先制点がチームに勢いと余裕をもたらしたのは、間違いない。その後、磐田東は自慢の堅守で、藤枝明誠の攻撃をシャットアウト。後半には押し込まれる時間が増えながらも、71分にはカウンターから徳増倭(2年)が追加点を奪い、2-0で見事に勝利を収めた。

 磐田東は県Aリーグ(県1部)所属ながら、常葉橘浜松開誠館といずれも1カテゴリー上のプリンスリーグ東海勢を連破すると、準決勝では、昨夏全国ベスト4で、プレミアリーグWESTに所属する静岡学園をPK戦の末に下した。そしてこの決勝で破った藤枝明誠はプリンスリーグ東海で首位を走るチームだった。

 格上を次々になぎ倒して掴み取った全国切符について、谷野は「正直びっくりしている気持ちのほうが大きいんですけど、この成果を全国につなげたいと思います」と語る。

 そして、「自分のスピードを活かして、磐田東のサッカーを全国に見せたいです」と意気込んだ。

(文・写真=多田哲平)

▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)静岡予選
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