チームは延長戦を制しインターハイ出場を決めた
続けて「シーズン通して苦しんでいるんですけれども、この苦しみは今までの苦しみとはまた違うというか。1つレベルを上げてくれたことによって、知らない間に子供たちの基準も上がったしそれに合わせて目標も上がった。そういうものがあるので、選手たちの中で、僕らには見えない苦しみみたいなものがあったのかもしれないですけど、ただ去年の国立のピッチに多くの選手が行っていて。それは結構大きかったなと」と苦しかった胸の内を吐露。
激闘を制し全国大会出場を決めたが、試合前には「ちょっとカッコつけた言い方になってしまったのですが、“ウチと東海大高輪台さんで、全国に行きたいのはどっちだ?”ということではなくて“全国が、俺らと高輪台さんのどっちを待っていると思う?”という聞き方をして。やっぱり去年(選手権)のこともあるし、ここ何年のこともあるから、“全国が待っているのは俺たちじゃないか?”という話はしました。正直、全国に行きたいという気持ちはウチも東海大高輪台さんも五分五分だと思うんですけれども、いろいろな人の思いや時間的なもので考えるなら“きっと全国は君たちを待っているんじゃないか?”ということを話しました」と選手たちに話したことを明かした。
最後に「歳の近い人間とか一緒にやっている人間の中で、どうやって新しく価値観を生んでいくのかということが今すごく学生スポーツには問われているのかなと思っていて。だからウチのクラブは勉強して一般で(大学に)いく子もいるし、いろいろな子がいる。でもこのユニフォームを着ている間は“全国大会を目指しましょう”と。このチームの目指すところは全国が“目的”ではなく“目標”だと思っているので。目的としてはやはり学校なので、1人ひとりの生徒をちゃんと次のステージに進ませてあげることと、成長させてあげること。でも選手たちにすると目標としてはサッカーをやっている以上、“全国大会にいきたい”とか“どこどこと試合をやりたい”というのが具体的なものだと思うので、その“目的”と“目標”をちゃんと理解してくれればいいなと。押しつけの目標ではなく、自分たちの中で目的に対してどういう通過点があるのかを分かってくれていたらいいなと。そういうことは言うようにしています。スタッフもみんな若くなりましたし、OBになりましたし、みんなそれぞれ経験を積んでいかなければいけないので。そんな簡単に自分もくたばれないなと(笑)」と指導者としての思いを語った。
▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選
令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選