関東一GK遠田凌
6月18日、令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選2次トーナメントの準決勝で、東海大高輪台と関東一が対戦した。試合は関東一がPK戦の末に東海大高輪台を下し、決勝進出を決めるとともにインターハイの出場権を獲得した。
PK戦では2本を止めるなど勝利に貢献した関東一のGK遠田凌は試合後「相手のGKは自分が中学3年生(=ジェファFC)の時に中学1年生の後輩で、その時は“それほどでもないかな”と思っていたんですけれども、今日の試合で凄い成長しているのを見て。でも“さすがに負けられないな”と。中学時代、自分は学年で3番手のGKで公式戦も3年間で1試合しか出場できなくて、その時の悔しさや経験を活かして、関東一に入ってからは“試合に出るぞ”と思っていました。しかも相手(東海大高輪台)のGKコーチがジェファFC時代に3年間教えてくれたコーチだったので、目の前で恩返しじゃないんですけれども、成長したところを見せられたらいいなと思ってプレーしていました」とコメント。
もともとキックが得意ということもあり、自身がPK戦の1人目を蹴ったが「練習では全部右上に決めていて。ただ助走を取った時に“止められたらどうしよう”という感覚になってしまい、相手のGKが怖くなり、コースも甘くなってしまった。でも止められた瞬間も、“次に俺が止めれば”という形で。GKコーチとも日頃から相手の助走で“こういう形だったらこうじゃないか?”という確率論で戦術は立てていました。思った方向に思い切り飛びました」とPK戦での心境を明かした。
ミス直後には「自分が外してしまい“ヤバいな”という感覚はあったんですけれども、まだ1人目というところで心のゆとりもあって。東海大高輪台は準々決勝をPK戦で勝っていて、いろいろな材料もあったので、それを見て“このキッカーはこっちだろう”という予測で、こっちに来たら100%止められるだろうという踏み込みで飛んで。相手GKとは自分の方が3年で向こうは1年だし“絶対負けないぞ”と。ジェファFC時代の先輩と後輩という関係性が蘇ってきて、気持ちで勝ちました」と気持ちを切り替え自らを奮い立たせた。
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▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)東京予選
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