仙台育英サッカー部は宮城県屈指の強豪として知られる

 夏の甲子園(第104回全国高校野球選手権大会)の決勝で相まみえる仙台育英(宮城)と下関国際(山口)。春夏通算43度の全国出場を誇る名門・仙台育英は7年ぶり3度目の決勝進出。かたや準々決勝で優勝候補の大阪桐蔭を下すなど強豪を次々に破ってきた下関国際は初の決勝進出だ。どちらが全国47都道府県の49代表校の頂点に立つのか注目が集まっているが、では両校のサッカー部の強さや実績はどうなのか。ここでは両校のサッカー部にフォーカスを当てる。

【フォトギャラリー】青森山田 vs 仙台育英

 まず仙台育英サッカー部は、野球部と同じく宮城県屈指の強豪として知られる。冬の全国高校サッカー選手権大会出場は36回で、そのうちベスト4が2回、ベスト8が4回。夏の全国高校総体(インターハイ)出場は20回を数え、1978年のベスト8が最高成績。今夏の総体予選は県4位となった。過去には元サンフレッチェ広島F.Cの中島浩司や元ジェフユナイテッド市原の武藤真一らを輩出。お笑いトリオ「パンサー」の尾形貴弘も同サッカー部出身だ。

 現在は、東北屈指の強豪がしのぎを削る「高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ東北」(全国で見て2部相当)を年間を通して戦う。昨年はそのリーグで3位となりプレミアリーグプレーオフ(参入戦)に進出。年代最高峰の「高円宮杯 JFA U−18サッカープレミアリーグEAST」(全国1部相当)昇格にあと一歩まで迫った。徳島県立城北高卒で、川崎フロンターレのスカウト部長やコンサドーレ札幌の強化部長を務めたこともある城福敬監督の下で全国での躍進を目指している。

 一方の下関国際は2020年に創部したばかりの新設チーム。部員数はまだ少ないが、昨年から公式戦の活動もスタートさせ、下関・長北支部高校春季サッカー大会に出場した。今夏の総体予選は不出場となったが、下関中央工出身の新名大輔監督の下で『成長』をスローガンに掲げ、日々の練習に取り組んでいる。