東京ヴェルディユース戦では値千金の決勝ゴールを決めた(写真=多田哲平)

 そんな清水は元々は中盤で、FWに本格転向したのはこの高2からだという。ジュニアユース時代はトップ下、ユース昇格当初はシャドー、Aチームに上がってすぐはサイドハーフを任されることが多かったという。抜け出しだけでなく、スピード豊かなドリブルを織り交ぜながら打開を図るプレースタイルだ。。

 「ジュニアユースの時はトップ下をやっていて、その時はドリブルをガンガンするタイプ。ボールを足もとで受けてから何かをする選手だったんですけど、ユースに上がって通用しないところも出てきて、潰されるシーンも増えてしまって。でも自分は足が速いので、それを活かして、FWではドリブルを入れつつ抜け出しもするように意識しています」

 元来「なにより点を決めたい」というストライカー気質で、FWでのプレーに充実感を抱いている。

 憧れはアルゼンチン代表のパウロ・ディバラ(ASローマ)と、2013年から2021年まで浦和のトップチームでプレーした興梠慎三(北海道コンサドーレ札幌)。

 「2トップの落ち気味でやっていたので、ディバラ選手が好きだったんです。で、レッズで言うと興梠慎三選手。今は移籍していますけど、得点力もあって、ずっと憧れています」

 とりわけ、巧みなポジショニングが光り、浦和のJ1通算最多得点記録(109点)を保持している興梠は最高の教材だ。「試合を見ていて、抜け出しはずっと参考にしていました。タイミングがすごく上手いので真似しています」という。

 浦和の絶対エースとして鳴らした興梠に近づくためにも、清水はFWとしてのセンスと技術を磨き続けている。

(文・写真=多田哲平)

▽高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2022 関東1部
高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2022 関東1部