國學院久我山戦では攻撃のアクセントとなる(写真=多田哲平)
「選手権というのは本当に小さい頃から見てきた憧れの場所だったので、どうしても出たかったですけど……。国立で優勝してヒーローインタビューを受けるイメージもして、夢にも何度も出てきた。マジで悔しいです」
夢破れた後もキャプテンらしく振る舞った。肩を落とし、中には泣き崩れるチームメイトに駆け寄り声をかけた。
「1番ダメだった奴が1番泣いていても『何しに来たんだ』と言われてしまうので。ピッチ内では全然ダメでしたけど、試合外のことではできることを最後までやろうかなと。家に帰ってから、ひとりでしくしく泣いておきます」と気丈に振る舞うのが伊藤らしさ。
「不思議な人間ばかりの集団でしたけど、まとめるとかは特にしなかった。いろんな変な奴らが星を10個に増やすという同じ目標を持って戦えたのかなって。それが仲の良さや試合にも影響したのかなと。助けられてばかりの1年間でしたね」
伊藤はキャプテンとしての1年をそう振り返ったが、試合前の円陣で明るく熱い雰囲気を作る姿や試合中にチームを鼓舞する姿は、まさしくリーダーのそれだった。
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▽第101回全国高校サッカー選手権東京予選
第101回全国高校サッカー選手権東京予選