四国学院大学香川西戦ではディフェンスリーダーとして守備を支えた(写真=多田哲平)(写真=多田哲平)
千葉県出身の瀬戸は、中学時代はVONDS市原でプレーし、中学卒業後この羽黒に越境入学してきた。高校3年間は寮で暮らしながらサッカーに励んだ。
「中学のクラブチームの先輩も来ていたので、それもあって羽黒を選びました。当時は選手権を目指せる高校ならどこでも良かったんです。でも羽黒は環境が良いとは言えないんですよ。土のグラウンドだし、めちゃくちゃ田舎だし」
しかし育った土地を飛び出して生活を送り、全国大会での活躍を目指してチームメイトと切磋琢磨する日々は瀬戸にとってかけがえのない思い出となり、大きな刺激となった。
「なにより素晴らしい仲間や、すごくリスペクトできるスタッフと出会えた。今は羽黒を選んで良かったな、ここで選手権を目指せて良かったなって本当に思います」
やり残したことがないわけではない。高校生活を思い返した瀬戸は、一方で後輩たちに向けて課題を示している。
「僕らは去年プリンス参入戦で負けて県リーグで戦うことになったけど、それだと全国に出た時に難しさが間違いなくある。プリンスに上がって日頃から県外のチームと戦うことは全国大会に向けてプラスになる。まず羽黒がいくべきはプリンスリーグ。僕らはできなかったけど、それは後輩たちに託したいと思います」
瀬戸はそう言って、後輩たちのさらなる飛躍に期待を寄せた。
(文・写真=多田哲平)
▽第101回全国高校サッカー選手権
第101回全国高校サッカー選手権