しかし小田村は名願や西坂のようにスピードやドリブルが武器ではなく、小田村の得意技は「相手の嫌がることを意識している」ポジショニング。相手が古田や名願を警戒しマークするため「どうぞ勝手にそっちを見ておいてください」と、最後に獲物を仕留める。
小田村は「大会まで期間が空いていたので、『早く来い!早く来い!』となりすぎて爆発しないように気持ちを抑えていました。その気持ちを抑えるので必死でした」と誰よりもこの全国大会を楽しみにしてきた。そして待ちに待った選手権初戦を迎え、見事に結果を残した。
「全部決めたろかなと思ってます!予選も合わせて全試合決めるって中々いないと思うんで」と小田村節全開で日本一まで見据えたアタッカー。
「小田村がいるから観に行きたい!小田村に会いたい!と話題になる選手になりたい」
誰よりも結果を出し、誰よりも目立つ。大阪予選の全試合でゴールを記録し、この試合のゴールで5戦連発とした背番号8。生粋の目立ちたがり屋はこの全国の舞台でも結果を残すことで主役に躍り出るつもりだ。
(文・写真=会田健司)
▽第101回全国高校サッカー選手権
第101回全国高校サッカー選手権