中辻喜敬監督はさらなる成長を誓った(写真＝多田哲平)
またMF秦翼(3年)とMF村井天(3年)のダブルボランチも丁寧な配球を見せ、献身的に上下動を繰り返したDF藤井葉大(2年)とDF溝口敢大(2年)のSBだけでなく、DF片山敬介(3年)とGK東谷康平(3年)という守備の軸である選手も奮闘した。
結果的にビルドアップのミスが命取りになり敗れたものの、そのエネルギッシュなサッカーは見応えがあった。
中辻監督は「あれは仕方ないミス。それも含めてサッカーかなと。ああいうミスが起きるのが選手権なんだと僕らも勉強になった」と失点を振り返った。
県予選では、決勝で盟主である東福岡を破って全国切符を獲得した。強豪並み居る激戦区だからこそ、その福岡を代表する気持ちは一層強かったはずだ。
「福岡を代表してというのはもちろんですけど、僕らは筑豊の代表だと思っている。そして飯塚の代表として、そういう想いはすごくありました。ここで負けてしまったのは申し訳ない気持ちがあります」と中辻監督は口惜しむ。
それでも飯塚の冒険はまだ道半ば。これから全国常連校になるために「これを糧に成長するしかない」と指揮官は前を向いた。
(文・写真＝多田哲平)
▽第101回全国高校サッカー選手権
第101回全国高校サッカー選手権