磐田東を率いる山田智章監督(写真＝多田哲平)

　山田監督は「見えない重圧が彼らにはあったのかなと。インターハイで戦わずして帰ってしまったから、静岡で勝ったという事実だけが重荷になってしまって、新たな課題や貪欲さが少しずつ薄れてしまっていた。そこを監督の私がコントロールできなかった。選手は悪くない、監督の責任」と昨年を振り返り、悔やんだ。

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　そんな悔しさも糧に臨む今年、新チームとなって迎えたこの新人戦は、「勝ち負けにこだわらず、とにかく強い高校との対戦を通して課題を見つけてリーグ戦やインターハイに向けて準備する」ための大会だ。

　次は静岡学園戦。昨夏のインターハイ予選ではPK戦に及ぶ激闘の末に勝利している相手だが、県内トップの実力校だけに、山田監督は「チャレンジャー精神を持って戦うことが大事」と気を緩めない。

　「スキルもテクニックもある相手なので、1対1で取れなかった時にどう守備をするか。あるいは、ドリブルだけじゃなくてパスワークも正確なので、グループでどう守るか。少ないチャンスでも、どれだけ決定機を作れるか。実際にやってみて問題点を抽出したい」

　そう次戦を見据える指揮官。磐田東の全国への挑戦が再び始まっている。

(文・写真＝多田哲平)