昨年大会には日本高校選抜の一員として出場した(写真=風間久志)

 「大学に入って感じたのは、サッカーの質が高校より一段階、二段階も高いなと。プレースピードもフィジカルの強度も一個、二個上ですね。だから最初の半年は本当に戸惑いましたし、自分のプレーを出せなくて下を向いていた時期もありました。でも1個ずつできるようになっていって、徐々に『できるぞ』というマインドになっていきました」

【マッチレポート】U-20全日本選抜 vs 東北選抜

 「どのスポーツにおいてもメンタル。自信を持てるかはやっぱり大きい」という山市。早稲田大に進むにあたって入学前に準備を怠らなかったのも、その成長に好影響を与えたに違いない。

 「高3の時に早稲田大の練習に参加した時にフィジカルの強度が違ったので、それから筋トレはしっかりやるようになりました。体幹トレーニングを取り入れて、腹圧もしっかり効かせるようにして、そういう基礎的なところから。技術に関しては慣れだと思っていたので、そこは思い切って大学に入って上級生とやって慣れようという考え方でした」

 自らを「球際、切り替え、運動量で勝負するタイプ」だという山市だが、大学では技術面も伸びたという。「上手さはなかったけど、大学のスピード慣れたら左足で持てるようになりました。そこはかなり伸びたところかな」。

 そうして自信をつけ、確かな進化の跡を示しているボランチは「このデンソーカップでもっと成長して、さらなる飛躍につなげたい」と意気込んでいる。

(文・写真=多田哲平)

▽第37回デンソーカップチャレンジサッカー
第37回デンソーカップチャレンジサッカー