プレーオフ選抜戦では2得点を挙げた(写真=多田哲平)

 「高校では海外に行けなかったのもあって『こいつやばいな』というほど力の差を痛感することはなかったです。逆に自分の方が力でねじ伏せるシーンが多かった。中学の時のドイツ遠征か、あとは中3の韓国での国際大会でアメリカのLAギャラクシーユースのCBと対戦した時以来ですかね」

【マッチレポート】日本高校選抜 vs プレーオフ選抜

 しかし、久々の逆境にある種の高揚感を抱いている。4月から法政大学に進学し、このレベルに身を置くことになる。「自分がこれから先4年間、このレベルの選手とやれると考えたら楽しみでしかないです」という言葉には、これからの自分への期待が込められている。

 「自分もこれだけのレベルの高さに持っていけるという伸びしろとも捉えられる。この感覚を大学に入るまでに経験できれば、この先4年間の基準になる。その感覚ってやっぱり持っておくべきだと思うので、本当にありがたい環境だなと」

 青森山田で10番を背負ったFWは、ハイレベルな大学生とのマッチアップのなかで、確実に成長への糧を得ている。

(文・写真=多田哲平)

▽第37回デンソーカップチャレンジサッカー
第37回デンソーカップチャレンジサッカー