日本高校選抜はデンチャレ初勝利を飾った(写真=多田哲平)

 「高校だとミスを2つか3つくらい続けないと失点しない。でも大学のレベルだと1個のミスが致命傷になる。1個のキックミスや、あと1個追えなかったり、1個カラダを寄せられなかったりとか、そういうちょっとしたところで失点につながってしまう」

【マッチレポート】関東選抜B vs 日本高校選抜

 グループリーグではそうした1つのミスで引き寄せかけていた流れを明け渡してしまっていた。それでも日本高校選抜は大会を通じて好勝負を見せたのは確か。

 関東選抜A戦(1-3)ではFW塩貝健人(国学院久我山/3年)のゴールで先制し、東海選抜戦(1-3)ではMF小池直矢(前橋育英/3年)のゴールで一時同点とした。プレーオフ選抜戦ではDF三橋春希(青森山田/3年)、FW小湊絆(青森山田/3年)の得点で3-5の撃ち合いを演じている。

 負けていても大学生相手にも通用する確かな手応えがチームにはあったのだろう。「モチベーションを下げないようにしていたんですけど、僕らが気にする必要もないくらい全員で戦おうという気持ちが共有できていた」と仲村監督は大会中のチームの雰囲気を明かしている。

 「このチームの選手は相当能力が高いですよ。見ていて本当に楽しい」。指揮官は、些細なミスが命取りになる緊張感のあるゲームを繰り返して逞しくなったチームに胸を張った。

(文・写真=多田哲平)

▽第37回デンソーカップチャレンジサッカー
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