坂本監督も「上の代とやっても全然やれるし、大町が入ってチームもしっくりきた部分がある。強度の部分も意識して上がってきましたし、こういう試合を通して成長してもらいたい」と評価し期待を寄せる。

 長崎県 U-16 国体選抜にも選ばれた大町は「強度の高いところでの経験もあるので」と相手のプレッシャーに動じず、飄々としたプレーが特徴で、ターンでマークを剥がしてすぐさま対角のスペースにフィードを通すなど、プレーにセンスを感じさせる。

 「ピッチを上から見るように意識している」という独特な視野の広さと、「ボールを奪われない自信もありますし、相手が来ても余裕をもってプレーできる」というボールを扱う技術の高さは今大会でも随所に見られた。

 「今大会は点に関わるところを目標にしています。ボランチが点を取れるチームは強いと思うので、どんどん前に入って行って、怖い選手になりたい」とさらに上を目指す大町は「ラストパスやシュートの精度が課題で、ボールは持ててもまだ怖い選手ではない。守備も球際でもっとハードワークするところが足りていない」と自身のプレーにも厳しい。

 「それぞれの選手が武器を持っているので、ボランチをやっていてやりやすい」と今年のチームを表現した大町は「新人戦は優勝できましたが、去年いけなかった全国に行きたい。個人的にはチームを勝たせられる選手になって代表も狙っていきたい」とチームでは全国、個人では代表と明確な目標を掲げ今シーズンに挑む。

 (文・写真=会田健司)