そういう危機感もあってか、宮川はボランチでコンビを組んだMF山本天翔(1年)に対し「まだちょっと遠慮している」と注文を付けた。それは「今年の1年生は3年生にも引けを取らない程上手い」と実力を認めているからこそで、「もっと自信を持ってやって欲しい」という願いからだ。

 そして、前日にBチームで大阪1部リーグの試合にフル出場しながら、この試合にも途中出場し貴重な2点目を決めたMF中島悠悟(1年)には「大変だったと思いますが、前からプレスも行ってくれましたし、点も決めてくれてありがたい」とハードな日程ながら、ケガ人が多い中巡ってきたチャンスを活かした後輩に感謝した。

 年齢は関係ない。チーム一丸となって挑む今シーズン。「やっぱりガンバはプレミアでやらないといけない。そのプライドを持って1年で復帰できるように頑張りたい」と意気込むキャプテン。

 「トップ昇格という目標もありますし、10番を背負わせてもらって、今はキャプテンマークも巻いているので、他の人とは違うところをみせていかなければいけない。責任や重圧もありますが、それを良い緊張感に変えてやっていきたい」

 プリンス降格から1年でプレミア復帰。選手権準優勝の東山に昨年王者の興國、C大阪ユースと京都U-18も同居するなど、激戦が予想される今年のプリンス関西1部を勝ち抜くのは簡単ではない。

 それでも青黒のプライドを胸に宮川はチームをいるべき場所に引き上げる覚悟だ。

 (文・写真=会田健司)

▽高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ 2023 関西1部
高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ 2023 関西1部