市船の10番FW郡司(写真=小室功)

 特筆すべきは1-1で迎えた53分の勝ち越し弾だ。ボランチの太田隼剛(3年)からのスルーパスをディフェンスラインの背後で受けると、止めにきた相手GKの位置を瞬時に把握し、こともなげにゴールを決めてみせた。「空いているコースが見えたので、そこにけり込むだけだった」と、当の本人は余裕しゃくしゃくの弁。決定機を逃さないスキルの高さと冷静さはさすがの一言だった。

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 さらに、59分のチーム3点目は左サイドのスペースに飛び出した郡司が、またも太田からのパスを受け(市船の完全なるホットライン!)、ドリブルを仕掛け、好クロスを上げたことで、ゴールにつながった。プレーのひとつひとつが実に小気味よく、攻撃陣の急先鋒としてひときわ輝いた。

 総体出場をかけた流通経済大付柏との決勝でも「10番・郡司」のパフォーマンスが勝負のカギを握るのはいうまでもない。

(文・写真=小室功)

▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)千葉予選
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