マークを外しフリーでクロスに合わせる神田(写真＝会田健司)

　しかし、このサイド攻撃はCBの2枚に対し1トップの神田が中でフリーになるのが前提だ。神田も「クロスの入り方は一瞬の動きが大事。一瞬の駆け引きでフリーになれるかなれないかで勝負が決まる。クロスの時はCBと1対1だと思っているので、そこで勝てれば触れる。ニアに行きたければファーに釣って、相手の目線が動いた瞬間にニアに入る。練習でもそこはずっとやってきて、ようやく慣れて出来るようになってきました」とその部分への手応えを掴んでいるようだ。

　それでも川口修監督が「このチームは個の力が足りない」と指摘するように、神田も「まだまだ全然やらないといけない。点数を取るのもキープする部分も違いをみせないといけないと思っています」と絶対的なエースとしてはさらに成長する必要があると口にする。

　夏の全国の舞台には「自分が主役になれる大会にしたい」と意気込む神田。静岡学園のエースは自身の武器を磨き、誰にも止められないFWを目指す。

　(文・写真＝会田健司)