切れのあるドリブルや豊富なアイデアは必見(写真=多田哲平)

 そう喜びとともに、意気込みを語る松原だが、自身の今後にとっても重要な大会になるのは間違いない。「進路のこともあるので、全国で全力を出してアピールしなければいけないなと。しっかり自分のプレーと武南の色を出したいです」と話し、以下のようにアピールポイントを口にする。

 「自分の特長はドリブルからのシュートやパス、視野の広さを活かしたサイドチェンジ、アイデア量で観客を魅了するプレーです。全国でも現地の方や北海道まで遥々足を運んでくれる方に、自分のプレーをしっかり見せたい。そして得点・アシストという結果にこだわる。そうすればチームの結果もついてくると思うので」

 全国のステージでもチームを勝利に導く覚悟は十分。なにせ1年次から伝統校の10番を背負う松原は、その責任を重々承知している。

 「素晴らしいOBの方々が築き上げてきた伝統あるこの武南で、1年の夏から10番をつけさせてもらっている重みは常に感じています。この番号をつけるだけで期待されるのは当然。背番号と武南という名前に引けを取らないプレーを全国でも見せられれば、武南と自分の名前がもっと上がると思っているし、メディアに取り上げてもらうことで知名度が上がることも意識しています。たくさん取り上げてもらい期待に応えられるように、緊張を良いプレッシャーに変えてプレーしたいです」

 そう言って自らを奮い立たせる松原の表情からは、大きな自信がうかがえた。全国デビューを心待ちにする武南の10番に注目だ。

 (文・写真=多田哲平)

▽令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
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