空中戦で強さを発揮した尚志DF20渡邉優空(写真=会田健司)
7月31日、令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)の3回戦が行われ、尚志(福島)が前回王者の前橋育英(群馬)と対戦。前半PKで先制した尚志が虎の子一点を守り抜き1-0で勝利し準々決勝に進出した。
後半、前橋育英の前への圧力が増す中で62分、尚志は中盤の要であるMF8神田拓人(3年)が負傷交代。ここで投入されたのが長身DF20渡邉優空(3年)だ。渡邉は3バックに変更したDFラインの中央に入り空中戦で強さを発揮。相手のCKやパワープレーも跳ね返し続け、無失点で守り抜きチームの勝利に貢献した。
「(ボールを)握られた中でもやられる気はしていなかったので、全然自信を持って闘いました」と試合後に胸を張った渡邉。耐えることが苦手と言われてきた尚志だが、この試合ではただ受け身で耐えるのではなく、相手に持たせた中で「来てみろ!」と言わんばかりに待ち構え、跳ね返すたびに声を張り上げチームの士気も上げていった。
「耐えるという能力はもの凄くついたと思う。そこはもう尚志の弱みではなく強みにかわった」。
プレミアリーグではボールを保持される展開の試合も多く、「レイソルとかにもずっと握られて戦っていたんですけど、その中でも相手に決定的なチャンスをそんなに作らせなかった」とそこで結果を残しているからこそ耐える能力が格段に上がったと渡邉。
これで8強入りを果たした尚志が準々決勝で対するは桐光学園(神奈川)。渡邉は「この1回戦2回戦で3失点してしまった。そのDF陣の集中力というのは今日の試合で変えられたと思うので、桐光戦はDF陣がゼロで抑えて、そうしたら攻撃陣は絶対に決めてくれると思うので、俺たちがやれれば絶対勝てると思います」とこの試合で見せた集中力を次の試合でも発揮し、守備陣が完封しての勝利を誓った。
(文・写真=会田健司)
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