畝傍キャプテンFW岡田奈朗(写真=会田健司)

 10月15日に開幕する30チーム出場の第102回全国高校サッカー選手権奈良予選。その中でも奈良県内では屈指の進学校でありながら、近年ではサッカーでも力を付け、奈良県制覇を狙うのが畝傍だ。

 1969、71、75年と全国高校総体(インターハイ)に出場して以来、全国の舞台から遠ざかる畝傍だが、今年で6年目を迎える谷口祐樹監督が就任以降、着実に全国に近付いてきている。今年は新人戦で優勝し、満を持してインターハイ予選に臨んだものの、準々決勝で橿原にPK戦の末敗れ無念の敗退。

 国公立の大学を受験する選手も多い畝傍は今年もほとんどの3年生がインターハイ後にサッカー部を引退。キャプテンのFW岡田奈朗は3年生の中で一人だけ残りチームを引っ張っている。

 「初めて1回戦が無いという状況で、いつもより緊張感が無くて、橿原戦の前の一週間は練習でも浮ついている感じがあって気になっていたんですけど、練習よりも試合で集中力を発揮するチームの特徴もあったので、キツく言えないまま試合までいってしまって、試合の入りも思ったより甘くて、ミスから失点してしまった。やっぱり一週間前から自分がもっとやるべきだったと思っています。」とインターハイで3年生が最後となる中、もっとキャプテンとして出来たことがあったと悔いる岡田。

畝傍キャプテンFW岡田奈朗(写真=会田健司)

 中学3年生の時に選手権予選の準決勝をテレビで観て畝傍を知った岡田は「(テストの)目標点も全然足りてなかったんですけど、畝傍高校のサッカーが楽しそうだったので、畝傍に入った時の事をイメージしながら」勉強を頑張り畝傍を受験。高校でも片道1時間半をかけて通いながら文武両道を目指すチームで、勉強とサッカーを両立してきた。

 3年生は自分一人になってしまったが「入学してきた時からみんな上手い」という2年生を中心とした後輩たちとこれから最後の選手権に挑む岡田。「今年は今までにないくらい負荷のかかるトレーニングをやっていますし、リーグ戦で勝ち癖をつけて選手権では全国にいきたい」と意気込む。

 畝傍は10月15日に1回戦で奈良大附との初戦を迎える。

 (文・写真=会田健司)

▽第102回全国高校サッカー選手権奈良予選
第102回全国高校サッカー選手権奈良予選