ゴールシーンを再び思い返してみる。先制点を奪ったFW15戸田晶斗(2年)、2点目のMF吉原、3点目のFW近野、4点目のFWワッドモハメッドサディキ、いずれの得点も、アタッキングサードに入ってからの仕掛けのスピード感と力強さが素晴らしかった。そこで藤田コーチに「守備の強化で攻撃にも良い影響が出ているのでは？」と投げかけてみた。

　「ものすごくあると思います。守備の強度が上がれば、攻撃もタダでは点を取れない。それに対して改善しようとしますからね。私はそういうトレーニングが好きなんです」

　守備を鍛えるとアタッカー陣の攻撃力が引き上げられる。強くて逞しい個を育てる質実剛健な育成で、トップチームでも活躍できる“第二の細谷”輩出の予感が漂う柏U-18。藤田コーチが明かしてくれた指導方針からは、クラブの未来に期待が膨らんだ。

(文・写真＝志水麗鑑)