市立船橋イレブン(写真=小室功)
2点目は“相手のバックパス”をかっさらい、そのままゴール前まで落ち込み、相手GKとの1対1を足裏ドリブルで抜き去り、難なくゲット。3点目は自陣から“大きくけられたスペースへのボール”にいち早く反応し、飛び出してくる相手GKの鼻先をかすめるように流し込んだ。
自分たちが保持していたはずのボールが、もしくは相手の意図していないボールが、いつの間にか、失点に変わっている。ピッチ上で、違いを生み出す郡司の才覚。対峙した相手守備陣にしてみれば、文字どおり一瞬たりとも気が抜けず、これほど厄介な存在はいないだろう。
今年の県予選で、市船は準々決勝から登場したが、郡司は3試合連続ゴールを決め、通算5得点を記録。余談になるが、今予選の初戦にあたる10月28日、白井戦の3日前に行われたU-18プレミアリーグEASTの川崎F戦で、後半から出場した郡司はハットトリックを達成し、逆転勝利の立役者になった。
ゴール量産の理由のひとつとして郡司自身、「メンタル面の改善」も挙げる。「今までは子どもでしたからね」と苦笑いしつつ、こう続けた。
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▽第102回全国高校サッカー選手権千葉予選
第102回全国高校サッカー選手権千葉予選