FW郡司璃来(写真=小室功)
単に得点するだけではない。自身の得点で、チームを勝利に導いてこそ、エースたる証。その気概と覚悟、責任感が言葉の端々ににじみ出る。
ゴールハンターのごとく、常に得点をねらい続ける郡司は、刹那に生まれるチャンスを逃さない。いや、むしろ何でもないはずの状況を一気にチャンスに変えてしまう老獪さに長けている。そういったほうが正しいだろう。決勝でのハットトリックがそれを裏付ける。
1点目は“ややアバウトにけられた前方への浮き球パス”に対し、相手DFと競り合いながら、ボールの弾み方を見極めつつ、相手DFの前に体を入れ、ゴールに向ってシュート体勢を整えた。そして、ほかのDFがカバーにくる前に右足を振り抜き、ペナルティエリアのライン上からゴール左隅に突き刺してみせた。
「自分の得意な位置だったので、迷わずに打ちました。イメージどおりでした」(郡司)
▽第102回全国高校サッカー選手権千葉予選
第102回全国高校サッカー選手権千葉予選