決勝ゴールを決めたのMF嶋野創太(写真=河野正)
決勝ゴールを挙げた嶋野創太(3年)は、3-0で快勝した東海大甲府との準決勝はベンチ入りできず、サポートメンバーとして後方支援していたMFだ。
後半20分、左の2列目で先発した秋間翔太(3年)を交代する際、指揮官は迷ったそうだ。「嶋野でいくか、桒原(一斗)にしようか考えた」と話すと、「秋間が(旺盛な動きで)前半に相手の右サイドバックを消耗させてくれた。嶋野のスピードを生かそうと思った」と説明。左2列目に入った嶋野が期待通りに働き、延長後半2分に決勝点を挙げる。さい配はズバリ的中した。
帝京第三は前半の立ち上がりから主導権を握ると、後半もその勢いを持続させて攻勢を強めた。13分に遊佐凛太朗、29分に櫻井元舟の両3年生2トップのヘディングシュートで2点を奪った。ところがその後、次々と攻撃的な選手を送り込んだ日本航空の反撃に遭い、34分からの5分間で2失点。すぐに追い付かれてしまった。
それでも相良監督は動じなかった。「年間の失点が多く無失点で勝つのは厳しいので、2失点までならと思っていた。今年の攻撃力を考えれば3点がノルマ。3-2で勝ったのでノルマ達成です」と笑わせた。
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